都会から地方へ&大分の魅力を語る
東京に進学し、地元に戻って働く大分出身の小宅先生と、佐賀出身で現在大分で働く平原先生のお二人に、それぞれの視点から「大分で働く魅力」を語っていただきました!
(※取材日:2021年6月17日)
まずはそれぞれの自己紹介をお願いします!
小宅先生: 現在、医師5年目で大分大学病院の血液腫瘍チームで働いています。大分県出身で、東京医科歯科大学への進学で上京、大学と初期研修の8年間東京で過ごしたあと、大分に帰ってきました。
平原先生: 私は医師4年目になります。現在は佐伯市の西田病院で小児全般の医療に携わっています。出身地の佐賀大学を卒業したんですが、研修は東京医科歯科大学に行きました。そのとき一学年先輩の小宅先生と知り合い、縁があって大分大学に入局させていただきました。
大分で働くことを決めたキッカケは何ですか?
小宅先生: 出身大学の医局にそのまま入局する先生が多かったので、私もそうしようと思っていたんです。でも実際に医師として働き始めて、自分がどこにいて何を勉強していくかを考えたとき、「地元で働く」という選択肢が浮かび上がってきました。
平原先生: 都会の大学に進学した先生方は、そのまま東京や関西に入局することが多いですよね。そんな中、小宅先生がわざわざ地元に帰ることを選んだのは、私にとって印象的な出来事でした。それくらい魅力的な場所なんだろうと、大分に興味を持ちました(笑)
小宅先生: 私が「大分に戻ろうと思う」という話をしたとき、平原先生が「実は自分も九州で働こうと思っている」と仰っていたんです。「それなら大分はどう?」と大分を紹介しました。
平原先生: 実は私も、都会で働くのもいいなと思っていた時期があったんです。でも一度都会に出たことで、九州全体をふるさとに感じるようになっていました。小宅先生に勧められたことがきっかけで、「地元もいいけど、大分もいいな」と思って、今は大分で働いています。
「大分」ってどんな魅力を感じますか?
平原先生: 私は田舎で育ったので、自然も好きだし空気感も自分に合っていると感じています。
小宅先生: やっぱり大分は暮らしやすいなと思いますね。家賃も安いですし、人の雰囲気が暖かい感じもあります。帰ってきてよかったな〜と思います。大分って車がないと不便な地域ですけど、個人的には電車通勤よりも車であちこち行ける今のほうが楽です。
平原先生: 毎日満員電車に揺られるのは嫌ですよね。そこも含めて、私も大分が性に合っています。一緒に来た奥さんも「食べ物も美味しいし、のんびりしていて暮らしやすい」と言ってくれています。
大分で働くことを決めたキッカケは何ですか?
小宅先生: 東京だと病院の数が多くて、「この病気のときはこの病院」というように専門化されています。逆に大分では専門的な病院が少なくて、さまざまな病気を見ることができます。幅広い症例を勉強できる点は、地方ならではのメリットだと思います。
平原先生: 病院が多いと患者さんにもたくさんの選択肢があるんですが、大分は病院が少ない分、ずっと患者さんのかかりつけ医でいられます。長い間、患者さんと関わっていられるところは地域医療の魅力だと思います。
小宅先生: これは個人的な感覚なんですが、地域の方に頼りにされたり、感謝していただいているな、と実感することが多いですね。
逆に、デメリットに感じたことを教えてください。
小宅先生: 大分って、どこに行くにしても県外へのアクセスが不便ですね。学会は大阪や東京、さまざまな地域で行われるので大変でした。ただコロナウイルスの影響でオンラインで参加できる学会が増えました。今はこのデメリットは解消されています。
平原先生: 専門医として何かしらのサブスペシャリティを目指そうと考えたとき、やはり地方には専門の指導医が少ないんです。目指す分野によっては、大分県内では完結できないことがありますね。
小宅先生: 専門性の高い勉強をしたいときは、県外への留学も検討することがあると思います。
地方での就職か都会での就職かで悩んでいる学生さんに一言お願いします
小宅先生:
先程オンライン学会の話もしましたが、今はやる気があれば、どこでも勉強ができる時代になってきていると思います。自分が人生で大事にしたいものを考えてみてください。
大分大学小児科学講座はいろんな働き方が選べる場所だと思います。仕事にもがんばって、家庭もプライベートも大事にしたい人には、ぜひオススメしたいですね。
平原先生: 医師が多い都会に比べ、大分では自分がいないと患者さんの治療ができないということもあります。そういう意味では、使命感・やりがいを強く感じますね。ぜひこのやりがいを実感して、地域医療の中心で活躍する医師になっていただきたいです。