地域、日本、世界における小児リウマチ医療に貢献することがライフワークです。
「脇口(わきぐち)」という姓は、全国におよそ200人いるそうです(名字由来Net.より)。瀬戸内海に面した地域に多いようですが、私の出身地は太平洋に面した高知県です。
土佐高等学校卒業後、聖マリアンナ医科大学で医学を学びました。大学卒業後、ご縁があり、山口大学小児科に入局しました。ここから「守破離」が始まりました。山口県で小児リウマチ外来をされていた横浜市立大学の横田俊平教授から小児リウマチ学の基礎をご指導いただき(守)、鹿児島大学に国内留学後は武井修治教授から小児リウマチ学の応用を学びました(破)。そして、山口大学小児科のアレルギー・免疫・リウマチグループのチーフとして、山口県の小児リウマチ診療の発展に結びつけ、後輩を育ててきました(離)。2024年に、ご縁があり、大分大学小児科に入局し、リウマチ・膠原病・アレルギーグループを立ち上げました。大分県唯一の小児リウマチ専門医として、大分県の小児リウマチ診療の発展に貢献する所存です。「明るく、優しく、逞しく」後輩を育てていきます。
小児リウマチ合併COVID-19(Wakiguchi H, et al. Viruses. 2023)、リウマチ熱(Wakiguchi H, et al. Immunol Med. 2018)、川崎病(Wakiguchi H, et al. Pediatr Res. 2015; Matsuguma C, et al. Scand J Rheumatol. 2019)、若年性特発性関節炎(Yasumura J, et al. Pediatr Rheumatol Online J. 2019; Shimizu M, et al. Pediatr Rheumatol Online J. 2020)、全身性エリテマトーデス(Wakiguchi H, et al. Clin Rheumatol. 2017; Korenaga Y, et al. J Clin Rheumatol. 2021)、特発性炎症性筋疾患(Wakiguchi H, et al. Pediatr Rheumatol Online J. 2015; Fujiwara M, et al. Int J Rheum Dis. 2023)、Blau症候群(Nagakura T, et al. J Rheumatol. 2017; Okazaki F, et al. Pediatr Rheumatol Online J. 2021)、クリオピリン関連周期性発熱症候群(Iida Y, et al. Clin Rheumatol. 2019; Miyamoto T, et al. Arthritis Rheumatol. 2024)などの患者さんの診療および研究を行ってきました。特に生物学的製剤の使用経験が豊富であり、若年性特発性関節炎患者さんにおいては、トシリズマブ、カナキヌマブ、エタネルセプト、アダリムマブ、アバタセプトにより、全身性エリテマトーデス患者さんにおいては、ベリムマブなどにより、良好な効果が得られています。また、大分県唯一の小児アレルギー指導医として、後輩の育成にあたりながら、同専門医として、小児アレルギー患者さんの診療も担当します。そして、患者さんだけでなく、そのご家族の心の支えにもなりたいと思います。
今はさらに「小児リウマチ」や「小児アレルギー」以外にもお仕事をいただき、末延聡一初代教授の後を継ぎ、「小児救急」や「小児保健」にも関わりを持っています。いずれもこどもの生命が身近に感じられる分野であり、力を入れていきたいと考えています。
優秀な薬剤1つまたは優れた治療法で全く後遺症なく、小児リウマチを治すことが目標です。依然としてグルココルチコイド(ステロイド)は有用な治療薬ですが、量や期間によっては副作用の懸念があります。一方で、近年、新規免疫抑制薬、さらには生物学的製剤やJAK阻害薬の登場により治療法が一変しました。これにより、小児リウマチがほんの少しの内服薬または注射薬で後遺症なく治る時代が来ています。もっと究極には、「小児リウマチを100%予防する」ことも出来るかもしれません。そのためには、多くの若い発想、こどもの命にみずからを正対できる熱い気持ちを持つ、たくさんの小児科医が求められます。
是非一緒にこどもの未来を応援しましょう!