私たちは、小児の内分泌疾患および先天性代謝異常症を中心に診療を行っています。下垂体機能低下症、甲状腺疾患、副腎疾患、性分化疾患、糖尿病、カルシウム・リン代謝関連疾患など多岐にわたる小児内分泌疾患や、先天性代謝異常症を診療しています。糖尿病診療においては、持続皮下インスリン注入療法(CSII)や持続血糖測定(CGM)などの先進的な医療も積極的に導入しています。
また、大分県内唯一のタンデムマスによる新生児マス・スクリーニング陽性例への精密検査実施医療機関であり、学童期の腎臓・糖尿病検診後の精密検査にも対応しています。さらに、成人科と密に連携し、小児から成人へのシームレスな診療移行を目指した移行期医療にも力を入れています。
教育活動にも積極的に取り組んでおり、学内では定期的な症例検討会や小児内分泌カンファレンスを実施し、学外でも関連研究会を企画・運営しています。
日本内分泌学会認定教育施設、日本糖尿病協会連携教育施設として、専門医取得を目指す若手医師への指導にも力を注いでいます。また、国内のみならず国際学会での発表にも力を入れており、学術的な視点から世界に通用する医師の育成を目指しています。さらに、稀少疾患や先天代謝異常症に関する最新医療知識の習得を通じて、地域の医療水準向上にも貢献しています。
地域の小児内分泌・代謝疾患に関する症例を集積し、実臨床に根ざした疫学研究やQOL評価を推進しています。加えて、多施設との共同研究など、全国規模の連携を生かした研究体制を構築しています。
地域に根ざした活動として、市民講座での情報発信や、小児糖尿病キャンプへの医療支援などを通じて、こどもたちとそのご家族の理解と安心を支える取り組みを行っています。
こどもたちの健やかな成長と生活の質の向上を支えるため、診療・教育・研究に真摯に向き合っています。小児内分泌・代謝・遺伝性疾患領域における専門医療を通じて、大分県内の医療水準の維持・向上に努め、全国・世界に向けた情報発信を積極的に行ってまいります。