難しいからこそやりがいがある。
それが小児科医の魅力だと
感じています。
私が医師を目指す最初のきっかけは、高校生の進路をきめるときでした。
当時スポーツをしており、骨折や腰痛など怪我で苦しんだ時期が長かったこともあり、整形外科医になって困っているスポーツ選手を助けてあげたい。という理由から医師を目指すようになりました。
小児科医を目指すきっかけとなったのは、
小児科の実習に参加させていただいた時のことです。
医学生になって、実習などで医療の現場を直接見る機会をいただき、その中に小児科の実習がありました。
そこで、子ども達がつらい検査や治療に頑張って耐え、病気が治って笑顔で退院していく姿をみて、子ども達のためならきつい仕事でも頑張っていける!と思ったのがきっかけで、小児科医になりました。
現在はこどもの病気のなかでも、特にてんかんなどの小児神経という分野の病気の子ども達を主に担当をさせていただいております。
昔からこの分野に興味があったわけではなく、むしろ学生時代は苦手でした。病気の種類が広く、さらに診断も難しい。学生時代は絶対に小児神経には進まないとまで思っていました。
しかし医師として働き出してから、てんかんの子どもの担当をさせていただく機会があり、診断、治療のため勉強しているうちに、難しいからこそやりがいがあると感じるようになりました。
そして、その勢いでこの分野を専門にしようと決めました。
てんかんは、およそ100人から200人に1人が発症する病気であり、決して稀な病気ではありません。また、薬をしっかり飲めば健康な子どもと同じように過ごせる子もたくさんいます。しかし、世の中には病気に対する正しい理解がなかなか浸透しておらず、様々な不利益を被るという現実もあります。また、長期的に治療が必要な場合も少なくなく、てんかんであるとわかったご家族の不安はとても大きいことが少なくありません。
てんかんに限らず、子ども達とそのご家族が、その病気であること以上に苦しんだり、不安であったりすることがないような医療を提供していきたいと思っています。