私の場合は「医療関係の仕事につきたい」と思い始めたのは小学生の頃からでした。
もともとは兄弟の病気がキッカケで将来は医療関係の仕事につければと思っていたんです。
でもその頃は病院の仕事につけば家族の手助けができるかな?っていうくらいのイメージだったんですけどね。
ただ、小学生の頃は「医者」というイメージよりも「病院の仕事」というくらいざっくりしたものでした。
中学生から高校生にかけてようやく医療関連の仕事というのがイメージできるようにはなったんですが、人の身体に触れることや解剖という部分にはまだまだ抵抗があって・・・。
当時は同じ医療関係でも「薬学部」にいければとさえ思っていたぐらいなんです。
子供の頃に兄弟に連れ添って小児科に行っていたので馴染みもありましたし、4年生の授業で小児科を学んで数多くの分野があることに気づき、いろいろな分野を勉強できる!と思うようになりました。
また、先生方もとても優しかったので、小児科医を目指してみようと思うようになったんですよ。
ただ、実際に初期研修をしてみると、小児科の先生方の子どもたちに対する思いの熱さに圧倒されてしまって…。
自分は先生方と同じようにできるのかと悩むようになり、小児科志望と軽々しく言えなくなったこともあったんです。
ですが、悩みつつも、初期研修のときに地域医療を含め4つの病院で小児科研修をした時、そこで出会った子どもたちや先生方のパワフルな姿を見て、私も頑張ってみようと改めて思い、初志貫徹することに決めました。
そうですね。
入ったばかりの頃は学生の時に感じていたイメージと現場に入った時のイメージとのギャップに苦労しました。
一番つらかったのは1年目に循環期内科を担当していた際に重い病気の患者さんを受け持ったことがあったんですが、その方が亡くなられた時が一番つらかったですね。その方の苦しみを取ってあげることが自分にはできなかったのでその時は本当に辛かったです。
やっぱり入院していた子が退院する時が一番うれしい時ですね。
まだ私はNICUしかまわってはいないんですが、早く生まれた赤ちゃんがいたんです。
数ヶ月は病院の服で過ごしていたんですが、おくるみに包まれて私服で帰る姿を見て「大きくなったなぁ」ってうれしくなりました。
また、早く生まれてミルクを口から飲めなかった子が哺乳瓶で飲みだしたりするのを見たりすると「あー自分で飲めるようになったんだね~」って思わずうれしくなってしまいます。
まだまだ経験も浅いため知らないことも多くて・・・。小児科医は受け持つ幅も広いためどこから手を付けて良いのか分からなくなる時も多々あります。
先生方も熱心に教えていただけるので期待に応えていきたいですし、教えてもらうばかりではなくどんどん勉強して学んでいきたいと思っています。
病気のことだけではなくて、お子さんの学校生活や家庭環境、親御さんの気持ちなどをしっかりと理解し、様々な角度から子ども達の将来を見据えた診療ができるようになることを目指して頑張っていきたいと思います。