大分大学医学部小児科学講座

私が小児科医になった理由

私がお答えします 国東市民病院、専攻医 平國 由佳 Yuka Hirakuni

医師、そして小児科医という職業を志したきっかけは
何だったんですか?

アニメや小説に多大に影響を受けて、小学校の頃から正義の味方になりたいと思っていました。 また、好きな小説の中で「子どものときに享受したものを、大人になったら子どもに返さなければならない」と書かれていたのがずっと心に残っています。そこで、正義の味方=医師、子どもに特化するなら小児科医、という思考回路が働いたのだと思います。医師になろうと思ってからは、小児科一択で一度も迷ったことはありません。

なぜ「⼤分⼤学」を選んだのか、⼤分⼤学で学んでよかった!と感じたことを教えてください。

私は中津出身で、親代わりのようにお世話になった祖父母に何かあったときにすぐに駆け付けたいと思い、実家に近い大分大学医学部を選びました。

入局の決め手は、実際に医局の先生方を拝見して「ここで学びたい」と感じたからです。

学生時代から、講師としていらっしゃる先生方とは面識がありましたし、研修中の病院で関わることもありました。若い先生は同じ目線で、ベテランの先生はキャリアに基づいて的確にサポートしてくださいます。医局の先生方は後進の教育に非常に熱心で、私の意思を尊重しながら温かく見守ってくださっていると感じます。

小児科医になって印象深かったエピソードや思い出を教えてください。

私は4月から国東市民病院で診療をしています。

ここでの医療の地域格差や偏在化といった課題に直面した経験は、とても印象深い出来事でした。
国東では国東市民病院以外で夜間に小児を診療できる病院がありません。当直時に対応すると親御さんからは非常に感謝され、地域医療への思いをさらに強く自覚しました。

最後に、どのような小児科医を目指しているか教えてください。

大雑把な表現にはなりますが、「物怖じしない度胸のある医師」になりたいと思っています。何にでも立ち向かう勇気を持ち、信じた道を進み続けたいです。
私はものぐさな性格で、学生時代に嫌と言うほど勉強したのに、医師になってからも勉強しないといけないのか、という思いがありました。
でも何でもできる先輩医師が、貪欲に知識をアップデートし進み続けようとする姿は、私に衝撃を与えました。先輩医師を見習って、私もいつまでも満足したくないと思っています。子どもたちがどこにいても当たり前に、健康に暮らせる世の中が理想です。