高校生くらいから、人の役に立てる仕事っていいなと感じていました。小さい頃に足が悪くて長く通院していたことがあったので医師という職業が身近に感じられ、将来の選択肢として考えるようになりました。進路を考える際には、医学部しか考えていませんでした。
医師のなかでも小児科医を選択したのは、未来のある子どもに関われることに魅力を感じたからです。大分大学小児科学講座の先生方は非常に熱意があり医局の雰囲気もよいです。研修の際に先生方の熱い思いに触れ、熱心な指導を受けたことも小児科を選んだ理由のひとつに挙げられます。
当医局では土日のどちらかはお休みできるので、心身ともに充実した状態を保てます。恵まれた職場環境により、いつもベストな状態で患者さんに向き合えるのでありがたいです。小児科は多方面の知識を必要とし専門性が高いので大変ですが、やりがいを感じます。
現在新生児科を担当していますが、多発する奇形の現状や今の医療では助けられない赤ちゃんをただ看取るだけという経験には深い悲しみを覚えました。救えない子どもができるだけ少なくなり、悲しい経験をする親御さんが減ればいいなと思います。
新生児科では、低体重で生まれた赤ちゃんが日に日に体重が増えていく様子を親御さんに報告する場面があります。そのような報告で親御さんが喜んでいる姿を見るのは、やはりうれしいですね。また、入院したときには元気のない患者さんが多いですが、回復して笑顔になる姿を見ると小児科医になってよかったな、と思います。
小児医療は子どもの生活やその後の成長に直結するため、少しでも健やかな成長の助けになりたいという気持ちでいます。
何か新しい発見をするような「エラい先生」を目指すのではなく、目の前の患者さんをコツコツと助けてあげられる医師になりたいと思っています。自分の人生を通して得られるすべての知識と経験を地元の患者さんに還元していきたいですね。日々患者さんの悩みや不安に寄り添い、一人でも多くの子供を笑顔にしたいです。